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大きすぎるギャップは粋である

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大きなギャップは事実を歪ませる

どうも。ヒノウ(ヒノウ(@hinou_hito) | Twitter)です。

僕は以前まで、会社の遅刻常習犯だった。

ほぼ週一。その事で何度も上司に怒られていた。

だがそれは去年までの話。僕は生まれ変わったのである。

 

 

今年に入ってからは寝る時間をかなり早くし、早起き生活に切り替えた。

その結果今年は電車の大幅な遅延で一度した以外は遅刻はゼロだ。

 

そしてうちの会社は四半期(一年を4つに分けたつまり3ヶ月ごと)に一回、その期間での成績を元に査定が入る。

十分な成績を上げていれば昇給されるのだ。先日、1〜3月期間の査定のタイミングがあった。

 

成績としては昇級しても何もおかしく無い成果を上げていた僕は自信満々に上司との面談に向かった。

 

結果から言えば、上司には給料は上げられないという話をされた。

なぜですか?

僕は尋ねた。

 

遅刻が目立つから

前述の通り僕は1〜3月の期間遅延での遅刻一度のみだった。

そこをクリアしたからこその自信満々だったのだ。

もともと遅刻がひどかったというのはあるが、うちの会社での査定は対象期間のみの成績と行動評価をもとに成り立つ。

つまりここでの「遅刻が目立つ」は完全なるミスリード

イメージによるものなのである。

 

一方僕と同時期に入社したおとなしそうで超真面目系風な見た目をした女性社員がいる。

彼女は成績は僕より少し下ぐらい。

にも関わらず給料が上がったそうだ。

 

ここで一つ問題となるのが、彼女は今現在も、2週間に一度ぐらいの頻度で遅刻をしているのだ。

 

真面目そうな見た目というのはとても役に立つようで、実際彼女は僕よりも遅刻常習犯にも関わらず、どうやら周りにはそのイメージはないようだ。

 

まさに大きなギャップによって事実を歪まされた事象だ。

ギャップとは見た目とのイメージの差が生み出すもの。そのことをわかった上でこの先を読んで欲しい。ここまでは序章だ。

 

 

世の中には良いギャップと悪いギャップがある

世の中でギャップを感じることというのは多い。

 

無口そうな見た目の人が話してみれば饒舌だったり、ちゃらそうな見た目が話してみれば好青年だったりすることはよくあることだ。

特に僕の大好きなギャップは、ボーイッシュな見た目で髪も短髪、細身でアスレチックではしゃぐような女の子が脱いだら凄かったときだ。幸薄そうな顔なのに豊満なバストなんてヤバい。秒で恋に落ちる自信がある。

デブはダメだ。持つ感想なんて

だよね!

で終わりだ。

デブは乳を凹ませろ。それがギャップってもんだ。良い悪いかは別だ。

 

 

逆に悪いギャップもある。

猫を買ったつもりで性格がまるで犬。

散歩につれていかないと騒ぐ。最悪だ。

こたつで一緒に寝るつもりがリードを持ってきて騒がれたら溜まったもんじゃない。

まぁこれならまだ可愛いが、女だと思って持ち帰ったらポコチンが生えてたなんてなったらたまったもんじゃ無い。まさに悪いギャップ。オトコの娘なんて僕はこの世界では認めない。

 

さて、本日の話はギャップに関する話だ。

 

僕はつい先日、恐ろしいギャップに出会った

 

突然だが、僕は最近あんみつ屋の【みはし】という店が好きだ。

オモコロやデイリーポータブルZで書いているライターの「かとみ」さんが好きでよく読んでいるのだが、彼女がみはしの記事をやたら投下するせいで、見るたびに食べたくなってしまい、最近は足しげく【みはし】に通っている。

 

チェーン店で主要駅の駅ビルなどに入っていることが多いので知ってる人もいると思う。

【みはし】のあんみつはそこそこ良い値段がする。

普通のあんみつで700〜800円ぐらいとお茶する気分で行くには少し高い。

必ず暖かいお茶がついてくるのでコーヒーとケーキのセットと考えればそこまでではないのだが、単品で700円なら普通に定食のご飯が食べれる値段だ。

 

それもあって、そしてあんみつという和のお菓子ということもあり、店内は比較的年配な方が多い。

僕がよく行く【みはし】は池袋の西武デパートの中ということもあり、買い物に疲れたご老人が休憩に使うことが多いようだ。

 

 

つい一昨日、池袋のみはしを訪れたときのことだ。

 

店内は混み合っており、10分ほど並んだ後ようやく席に着くことができた。

メニューを眺め、クリームフルーツあんみつにしようか、白玉あんみつにしようかじっくり悩み、クリームフルーツあんみつに決め、注文し、来るのを今か今かと待っていた。

5分ほど待ったのち、クリームフルーツあんみつが来た。

 

今は若桃シーズンということで、若桃が乗っていた。

 

若桃は桃という名にはふさわしくないほど緑だった。

その緑の若桃を食べて見ると、真緑からは想像のつかないしっかりした桃の味がした。当然だが、僕の見つけたギャップはこんなものではない。

 

あんみつを食べ終え、ふと店内を眺めると、店内に似ても似つかない、この世で最大級とも言えるギャップを見つけた。

 

店内は日本の古き良きを表すような和の雰囲気で統一されており、とても落ち着いた内装になっている。そこに西武で買い物するような、品のある老夫婦が多数あんみつを嗜んでいる。とても風流な光景だ。

店員もとても品が良く、髪を染めているような人もいない。

和の雰囲気を店員からも感じる。

 

 

ところが…

 

ババアとババアの席とババアとババアの席の間。

 

オセロだったらババアになってしまうであろう二人席。そこに大きな違和感があった。

 

そこでなんと…

 

ゴリゴリのギャル二人があんみつを食べながら暖かい緑茶を飲んでいたのである。

 

一瞬僕は脳の理解が追いつかなかった。

ど金髪の髪に原色カラーのネイルで一人はあんこを食べ、一人は緑茶をすすっていた。

 

ババアの間に挟まれ和の空間にいて、和のお菓子を食べるギャル。

ギャルとは本来、湘南の海で黒人に抱かれ、HIPHOPに憧れ、クラブで踊り狂うものではないのだろうか。その存在感は違和感を通り越した。

 

その姿はまさに日本庭園でゴリラを飼うようなもの。

日本にゴジラが上陸したようだった。

 

これはゴジラだ…日本に上陸したゴジラだ…

 

2人のギャルの存在により、【みはし】の和は、ギャルとのギャップを演出するための背景に成り下がった。

ギャルにピントが合い、【みはし】の和はボカされてしまった。

20人近くのご老人、そしてみはしを背景にしてしまうほどの強烈なギャップ。

 

僕はそのギャップを粋だと思った。

粋だ…