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キングコング西野の矛盾点を突きたい

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キングコング好きなんですよね。特にYoutubeでやってる毎週キングコングが好き。梶原さんのエピソードトーク好き。

何ですが、その相方西野さんのビジネス論を聞いていて、ずっと違和感があって、今日ふとそれがなぜかわかったので書きます。入り下手ですね。梶原さんの爪の垢を煎じて飲ませてくれ。先週の毎週キングコングのROLEXの話クッソ面白かった。そんなことはどうでもいいんですけども。

違和感があった部分がこれ。

 

「お客ではなく、作り手を増やす」

例えば、僕とお姉さんが二人で商品を作ったらこの商品は最低2冊売れる。何故なら、僕とお姉さんが購入するから。であるとすれば仮説として、2人で作った本が2冊売れるのであれば10万人で作れば10万部売れるのではないか、と定義したわけです。つまり、今まで僕らは売ろう売ろうとしてきていたが、作り手を増やせばいい。そうすれば、作り手が消費者になる。だから、えんとつ町のプペルは1万人で作ったから、予約段階で1万部売れることが確定していた。

引用元:https://ecnomikata.com/ecnews/18969/

 

これ。西野さんがよく話してる作り手を増やせば商品は売れるって話。なんかずーっと違和感あったんすよね。”僕とお姉さんが二人で商品を作ったらこの商品は最低2冊売れる。”…え?売れる??

だってさ、あの、僕以前アパレル企業でデザイナーやってたんすけどね、あの。紛れもない作り手であった僕。自分の作った服別に買わなかったっすもん。

気に入らないという話ではなくて、もちろん気に入ってたんだけどね。でも買ってなかった。

これ結構一般的な話だと思っていて。例えば普通の会社員でも、自社の商品そんな買います??

パナソニックの社員だって、自社の掃除機でなくダイソンの掃除機買いません??ダイソン買うよね??

作り手を増やしたところで売れないものは売れない

ツイッターを見てると西野さんに影響されてまさに作り手を増やしてるけど全く売れてない人よくいるんすよね。

え?違うじゃん。作り手増やしたって売れないもんは売れないじゃん。

まぁね。わかるんすよ。言いたいことはわかる。実は確かに”作り手を増やせば商品は売れる。”但し、確実に作り手が買うのはめちゃめちゃ特殊な条件下のみ何すよね。

その条件っていうのが、

【作り手がめちゃめちゃな思い入れを込めて作った上で確かなクオリティがあるものに場合に限る】っていう。(その作り手の名前がクレジットされてたら人にオススメもしたくなる気がする)

だから西野さんの絵本は売れる。確かなクオリティがあった上で作り手が思い入れがあったから。

で、じゃあなぜ会社員は自社の商品を買わないのか。

これはもう完全に思い入れがないからっすよね。給料で雇われてるんだもん。そりゃーそうだ。作りたくもないもん作ってる人がほとんどでしょう。あと自分の欲しいものを作っていない場合だってある。

つまり自分が欲しくもないもんを作ってたらいくら作り手でも買わないんすよね。

もののクオリティは一定になるはまだ遠い

これは何の話だったか忘れたけど、西野さんが“色々な技術が共有されるようになってどこの店に行ってもクオリティは一緒になる”って言ってたんすよね。

つまりその前提の上で、”クオリティが同一になった世界”では自分たちで作ったもんを買うは確かに正しいと思う。

西野さんは話を聞いているともう果てし無く努力の人だ。“努力”という表現が正しいかはわかんないけど。とにかく決めたら全ての時間をそこに注ぎこめる人っぽい。だからそんな人にとっては“色々な技術が共有されるようになってどこの店に行ってもクオリティは一緒になる”は確かなんだと思う。彼からしたら全力で努力しない人の方が想像できなそうだし。だから”作り手を増やせば商品は売れる”という理屈になるのはすごく理解できる。

ただですね。“色々な技術が共有されるようになってどこの店に行ってもクオリティは一緒になる”は共有された技術をしっかり習得できる場合に限るんすよね。

つまり「作り手を増やせば商品は売れる」は、共有された技術をしっかり習得した人たちで作ったクオリティの高い商品は作り手が買うって話っすよね。

多分僕が自分のデザインを買わなかったのも自分でできるクオリティの到達点が高くなかったんだろうな。

作り手を集めようとしてプロフェッショナルが集まる。そんなことある??

じゃあ技術を持った人を集めて思い入れをもてる商品作ればいいやん!って話なんだけど、それ超難しくないっすか??

「バーベキューしようぜ!」って言って集めたメンバーがそれぞれ食材選びのプロ、野菜カットのプロ、肉焼きのプロなんてことある??なくね??

いや、確かに西野さんのポジションからすればできるんだと思う。西野さんのカリスマ性に導かれて集まったものづくりのプロたちで作れば”作り手が買う”物を作れるんだと思う。

ただそれをやるには自身が超魅力的なコンセプトを作って、自身がその分野のプロフェッショナルになって、それでプロを集めて作るをやらないいけない。

つまり、「お客ではなく、作り手を増やす」はその後の話。大抵の人がやっても、素人が集まって素人がゴミを作って作り手すら誰も買わないという地獄が発生する。

 

なのでもし「お客ではなく、作り手を増やす」をやりたいなら結局自己研磨しかないっすね。

おわり。