ビレッジマンズストアは地方の古着屋。

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あいみょんはタピオカ屋。西野カナはイオンモールに入ってるブランドショップ。ミスチルとかB’zはエルメス、ヴィトンとかのハイブランド。これらは超絶マーケティングにマーケティングを重ねてターゲットを絞ってトレンドに乗せて、今売れるものをしっかりと作り込んだ売上至上主義の成金ミュージックだ。

いいよ。そりゃーそこまで売ることを意識して作れば売れるだろうし、それはそれでいい。でもさ、だからと言って、それ以外のものが評価されなくなるのは違うだろう。

トレンドのど真ん中に爆弾落としゃー一番被害がでかくできるだろうよ。より多くの人のいいと思ってもらうにはそれでいいと思う。でもさ、違うじゃん。俺なんかのブログを見てるようなひねくれもんは、そんなもの求めてないでしょ。

俺らはイオンモールじゃなく、原宿の裏の裏の方の、下北のほっそーい裏路地の、地方でたまたま見つけた古着屋に心惹かれる生き物だろ。

好き勝手な音楽性だからこそかっこいい

今日はそんなマーケティング完全無視。店主の趣味丸出しの古着屋みたいなバンド、ビレッジマンズストアの話。

確かにイオンモールのブランドはいいよ。ハイブランドもいいよ。でもさ、俺らが求めてるものってそーゆーのじゃないじゃん。こんなインターネットの端っこの俺なんかのブログを読み漁ってるあんたもきっとそうなんだと思う。知らんけど。

だけどさ、みんなが好きというものを嫌いになる天邪鬼が僕らのはずだ。今時バンド音楽なんて聞く奴らなんて、学生時代にオレンジレンジのブームに乗れなかったり、EXELEにはしゃいでる奴らが理解できなかったり、みんなが楽しんでるものを好きになれない、好きになることをかっこ悪いと思っちゃうひねくれもんだけだ。

昔さ、アパレルの下請けデザイナーをやってたんだけど、イオンモールのメンズブランドのTシャツデザインを依頼されてさ、張り切って超カッコいいデザイン納品したらさ、なんて言われたと思う？

「かっこいいのじゃなくて、無難なの作ってくれ」ってさ、よくわからない英字をいい感じに置いといてくれりゃそれでいいって。

何でかっていうと、イオンモールのメンズブランドのターゲットは、着る人じゃなくて、その人の奥さん。つまり主婦がターゲットなんだってさ。笑っちゃうよね。

こっちは本気でデザインの資料買い集めて、いかに男がかっこよく着れるか考えて作ってんのにさ、買うのは着る人じゃなくて、男の服なんて安く済ませられる無難な服と考えてる主婦だって。ふざけんじゃないよ。

こっちはこれを着る男がどんな気持ちで、どんな思いで鏡の前に立つんだろうと想像して作ってんのに、服なんて着れればいいよねって考えてる主婦が買うなんて。

マーケティングに乗っかるとこーゆーことが起こる。良いものじゃなくて無難なもの。下手でわかりやすいもの。多くの人が手を出しやすいものだけが残る。

その結果として、田舎の商店街が潰れて、イオンモールだけが残った。じゃあ僕らはこれからどこで買い物をしたらいい。

マイナーな頃かっこ良かったバンドが売れるとなんか違うってなっちゃうのもこーゆーカラクリ。地元の繁華街の少し外れで、知る人ぞ知る商店街の一角だったのに、人が集まるようになるとイオンモールに吸収される。イオンモールではあまり尖りすぎたらモールの空気を壊すから、トゲを抜かないといけない。その結果、万人ウケする音楽になって、結果その他大勢と一緒になってしまう。